グッドデザイン賞を主催する日本デザイン振興会は、先頃イタリアで行われた世界最大級のデザイン分野の見本市である第48回目ミラノ・サローネ(ミラノ国際家具見本市)会期中に、「ジャパンデザインセレクション2009」展を開催しました。
本展は「イノベーションとトラディション」をテーマに、新しいテクノロジーを積極的に用いながら、伝統に根ざしたものづくりの精神を受け継ぐ日本のプロダクト(製品)デザインを紹介するものです。ミラノ・サローネ初出展の36社を含む、全国54社の企業と12名のデザイナ−が参加し、90点以上の製品を出展しました。コンシューマ向けから業務用に至るまで、多彩な分野の出展製品は、暮らしのさまざまな場面を支えるジャパンデザインとして反響を呼びました。
現地の大手紙である「Repubblica」紙が、会期中に本展を「ミラノ・サローネの期間にもっとも注目すべき展覧会のひとつ」とする記事を掲載するなどの報道効果もあり、4月22日から27日までの会期中にのべ29,000人もの来場者を迎えました。さらに多くの報道関係者、デザイン・建築関係者やデザイン分野の教育関係者の来場など、ジャパンデザインに対する高い関心を集めることに成功しました。
インテリア家具国際見本市(ミラノ・サローネ)の開催期間中、ミラノ市内は多くのイベントが開かれます。中でも、デザインや建築などのイベントを中心に80年以上の歴史を持つトリエンナーレは、市内のイベントの中心的な存在です。
2006年、グッドデザイン賞50周年記念海外展「ジャパン デザイン」は、この会場で開催され、大成功を収めました。本年、再び行われた「ジャパンデザインセレクション」もまた、不況下での催しという心配をよそに、前回以上に大きな関心を集め、世界中のメディアの注目を集めることとなりました。
企業参加5社のほか、70点のセレクションデザイン、そして12名のデザイナーによるプロダクトは、多様性とクオリティレベルの高さを強調する演出がなされ、デザインミュージアムのような空間となりました。これらの質の高い日本製品のコンセプトが来場者の共感を呼び、彼らに大きなインパクトを与えたのです。
同時に多くのイベントを開催しているトリエンナーレにあって、多い日は一日に入場者が8千人を上回り、会期中合わせて3万人近い来場者がありました。
ハイテクノロジーとハイセンス、感性の高い日常の製品がミラノで展開されたことは、トリエンナーレの責任者CANCELALE氏からも賞賛を頂き、厳しい状況の中での出展でありながら、大きな成果を残しました。
高付加価値で高いブランドイメージを作り上げることは、日本の大企業だけでなく中小企業の大きな目標でもあります。本展は、そういった意味で大きな成果が期待されました。それだけに、この会場での大きな反響は、これからの日本製品、日本のデザインを世界に大きくアピールしたと言えるでしょう。
喜多俊之
21(火) | 晴 | プレスプレビュー/2,250人 |
22(水) | 晴 | オープニング/3,374人 |
23(木) | 曇 | 3,072人 |
24(金) | 曇 | 3,900人 |
25(土) | 曇 | 8,093人 |
26(日) | 雨 | 6,558人 |
27(月) | 雨 | 1,550人 |
期間中計:28,797名
その他のフォトアルバムは以下からご覧いただけます。
「あなたが訪れるべきと思う、お薦めの市街イベントはなんですか?」
「トリエンナーレでのJAPAN DEISGN SELECTIONをお薦めします。
これは私の公平無私なアドバイスです。私たちが企画したのではないのですから!」
他
JAPAN DESIGN SELECTION 2009 実施に関する詳細をまとめたオフィシャルレポートをPDFファイルでダウンロードできます。
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